ホテルといえば、フランスでのツアーの際に泊まったホテルが印象的でした。
ロワールだったか、古城に泊まる、というのが一つの売りだったツアーですが、これがとてもよろしかったです。
ツアーのメンバーは確か14~15名程度だったと思いますが、それぞれいろんな部屋をあてがわれたのです。
私たちは、当時新婚(半年目)だったこともあり、結構広くていい部屋(客人のための部屋だったようです)をあてがわれました。
1階にあり、入り口から入ると大きな鏡があり、その奥にベッドルーム、カーテンみたいなのがかけられる枠のある、お姫様ベッド(というにはちょっと無理がありそうな、結構古い木枠のベッド)があり、他にもいくつか部屋があります。
お風呂も広々とした、そして少し寒々しい感じでした。いったい何人泊まるためのものなんだろう、と思いましたが。
夏でしたが、寒かった記憶が。ボイラーの調子が良くなかったような。まあ、古い建物ですから。なにせ、『古城』ですから。
他の人たちはどうでしょうか。
どうもほかにも貴族らしい人が泊まる部屋もあり、そこに泊まれたらとてもラッキーかも。
あとは、メイドさんが住み込んでいた部屋とかいろいろでしたが、極めつけは一人で参加されていた方があてがわれた部屋で、そこはどうも牢屋のようなところでした。
結構、塔の上の方にある部屋で、いかにもそれらしい雰囲気でした。ある意味、そこに泊まれたのもラッキー(?)かもしれませんね。あまり経験することはないでしょうから。
ただ、少し怖い感じはしましたけど。幽霊でも出そうな感じで。
幽霊でも出そう、というと、私たちが泊まった部屋も、まあ、出そうな感じはしますが、大体、古城そのものが幽霊の出そうな建物なので、一緒といえば一緒です。
まあ、ほとんど寝るだけですからね。テレビとか、無いし。
もちろん、探検、みたいなことはしましたけど。
フランスに行ったのが、7月(夏)だったので、いつまでも明るくて、9時ごろにようやく薄暗~くなってきて…。
ドラキュラの映画とか見たことありますか?
真っ暗でなく、日本でいう夕暮れという感じでもなく、ホント薄暗い、という感じになって、しかも古城です。古城は丘の上の方にありますので、その薄暗い時間に散歩するんですよ。
丘ではありますが、周りは木が茂っていて(道路はアスファルトで舗装されているものの)中世のヨーロッパ、ドラキュラを乗せた馬車でも来そうな(ドラキュラはルーマニアですけど)そんな雰囲気が醸し出された道を散策するのはとても風情があります。
時間は前後しますが、部屋割の後、みんなの部屋を見せてもらってから、夕食でした。
で、夕食から部屋に帰ったら、入り口にあった大きな鏡が倒れて粉々になっていたんです。
なんか、さすがに気味が悪い感じがしましたが、まあ、牢屋なんかよりマシか、ということで部屋を変えてもらうこともしませんでした。
そのあとに散策に行って、返ってきたらきれいに掃除されておりました(鏡はなく、鏡があったとわかる“跡”だけが残っていました)。
怖いのは、寝る時です。とにかく、静かなんです。何の音もしない、というか、静かすぎるので、ほんの何かが動くとその音が耳について、怖いという感じでした。
なんかいるのか?とかすかな音がした方を…見るのも怖いので、目をつぶって、とにかく寝ました。
まあ、どこででも寝れる方なので、よかったです。
古城のホテルは、スリリングで、中世の雰囲気が素敵で、怖い思いもしますけど、絶対にお勧めです。
一人で行ったら、まず間違いなく「牢獄」だと思いますけど、部屋割りは。