レトロな感じがするのがアナログで、先進的イメージがあるのがデジタル。
まあ、感じ方はいろいろですが、時計でいうと、針があるのがアナログで、針がなくて液晶で数字が表示されるのがデジタル。
デジタル時計が出たときは衝撃でした。
今のような安っぽい感じではなく、もう少し重厚な感じがしました。新しいものを見たからかもしれません。
あなたは、アナログ時計とデジタル時計では、どちらを選ぶでしょうか。
今の私は、両方とも好きでもっています。
アナログ時計はシンプルな短針と長針だけのあるもの、秒針のあるもの、日付が出るもの、ストップウォッチのついているもの(クロノグラフ)、スプリットタイムが図れるタイプのもの(スプリットセコンドクロノグラフ)、さらには、月齢の機能を持つもの(ムーンフェイズ)、時間が来るとチャイムが鳴るもの(ミニッツリピーター、もうここまで来るとン千万を超えます)、重力の影響による日差を補正する機能を持つもの(トゥールビヨン)、日付でも永久カレンダー機能を持ったもの(パーペチュアルカレンダー)、などなど、機械式時計にはアイデアが次々と盛られていき、当然そのアイデアを実現するためにはとんでもない技術を要するわけです。当然、価格も天文学的なものも少なくありません。
これが、アナログ時計(特に、機械式時計)のいいところです。
ただ、先ほども言いましたが、大体、高いです、値段が。
チャイム(鐘)が鳴ると言いました、ミニッツリピーター機構が付いたものならば1000万は下らないです。
でも、もう20年くらい前になりますか、これをクウォーツ時計で作ったブランドがありました。
鐘の音は、合成音だったと思いますが、当時12万くらいだったでしょうか。
今では、30数万でシチズンなどが売っているようですが、当時としては画期的なものだったと思います。もちろん、賛否両論あったと記憶しています。
それでも、あのミニッツリピーター(もどきではありますが)を誰でも手に入れられる、というコンセプトを見事に実現した時計だったと思います。
デジタル時計では、それこそいくらでもそういう機能を持たせることは可能ですよね。
しかし、多くの場合は「アラーム」と呼ばれる、ピピピッという音が多いです。デジタル時計の出初めはみんなこのピピピ音でした。
何時かも書きましたが、私がデジタル時計を初めて手にしたのが高校のときです。
学校に時計をしていくのは普通でしたので、そのSEIKOのデジタル時計(なんと、その時代にあって、ソーラーパネルもついていました)を毎日していったのですが、まあ、大体友達にいたずらされるものです。
体育の時間には、当然時計は外しているのですが、体育が終わって、着替えている間にアラームを設定してやがるんです!
で、次の授業中とかに鳴るんです、アラームが。
まあ、いい時代でしたよ。先生も特に怒ることはなく、自分が恥ずかしくあわてて止める、それを見てみんなが笑う。面白くはありました。
ただ、あまりアラームを鳴らしすぎると、電池が弱るので困りました。ソーラーパネルがあるといっても、今のような高性能なものではありませんから。
でも、やはりSEIKOです。飾りではなく、太陽の方に向けたり、電灯に近づけると結構速く回復しました。
それでも、太陽光で「充電池に充電する」ので、結局、その時計が製造終了となった後、充電池(その時計の特別な電池だったようです)も入手できず、使うことはできませんでした。
デジタルとアナログの大きな違いといえば、アナログ時計は基本的に半永久的に使うことができる、というところでしょうか。
もちろん、今のデジタル時計も、ほとんどが規格品で作られているでしょうから、半永久的に修理可能なのかもしれませんが、現実には、修理するより新しく買う方がお得、という商品がほとんどのようです。
アナログ時計も、半永久とはいえ、製造終了品は、部品を8年から10年までは維持するようですが、それを超えると置いておかない、というようです。
ただし、超高級時計、パテックとかバシュロンとかは作った製品の設計図はずっと持っており、部品も基本、永久保存だと聞いています。
たぶん、それが本場スイス時計の職人としての矜持なんでしょう。
ただ、高いだけではない、ということです。
いいな、高級時計。